EM・X GOLDレポート

EMX GOLDが微生物の耐熱性に与える影響

株式会社EM研究機構 研究部 富井春幸

微生物からヒトにいたるすべての生物は、高温や乾燥、紫外線、汚染物質、過度な運動など、常に様々なストレスを受けながら生きていますが、生物がストレスを受けると、その生体内では活性酸素が発生しやすくなります。

呼吸をして生きているヒトや動物は、細胞の中のミトコンドリアで糖質を燃やして(酸素と反応させて)エネルギーを得ています。この過程で酸素は一時的に活性酸素になるため、ヒトは生きている間、その発生を避けることはできません。このときの活性酸素は、最終的にほとんどが安全な水に変えられますが、わずかに余剰分が生じます。この余った活性酸素は反応性が高く、細胞を傷つけてしまうため、生物にはもともと、抗酸化酵素や抗酸化物質の働きで、活性酸素を無害化する生体防御システムが備わっています。しかしながら、ストレスが過剰になると、活性酸素が多くなったり、抗酸化システムの働きが弱くなったりしてしまい、処理しきれない活性酸素による細胞へのダメージが蓄積されます。その結果、人であれば老化が促進されたり、生活習慣病を招いたり、微生物の場合には、増殖が阻害されたり、死滅したりしてしまいます。

過度の高温も、また、生物にとっては深刻なストレスとなります。それは、生体を構成する主成分であり、生命反応を担う酵素の成分でもあるタンパク質が、高温に対して非常に弱いからです。タンパク質が高温にさらされると、ゆで玉子のように固まってしまい、正常に機能しなくなってしまいます。また、高温ストレスにより発生した活性酸素が、生体内でのタンパク質の合成に悪影響をおよぼすことも知られています。

今回は、EMX GOLD添加が微生物の耐熱性に及ぼす影響について調査するための試験を実施しました。

※1 活性酸素:生物が呼吸をすると生体内で必ず発生する活性化した状態の酸素で、非常に不安定で酸化力が強く反応しやすい状態にあります。食事からエネルギーを得るために利用されるなど生きていくためには必要不可欠なものですが、体内の抗酸化酵素により適切に除去されないと、血管を障害し、老化や癌化を促進すると考えられています。

EMX GOLDの抗高温作用の検証実験

[材料及び方法]
実験材料として、EMX GOLD及び乳酸菌(Lactobacillus casei)を用います。

  1. 1

    液体培地を使って事前に培養した乳酸菌を遠心分離と滅菌水による洗浄を繰り返すことで、清浄な乳酸菌液を作成する。

  2. 2

    乳酸菌液が10%になるように滅菌水で希釈したものを対照区(EMX GOLD無添加区)とし、更に、これにEMX GOLDが10%含まれるよう調整したものEMX GOLD添加区として準備する。

  3. 3

    各処理区のサンプルを1mlずつ試験管に分注し、ウォーターバス内にて加熱処理を行う。この時、水温が51℃~71℃まで2℃毎になるよう調整し、それぞれの温度で15分間、各処理区のサンプルを2本ずつ加熱する。

  4. 4

    加熱後ただちに氷水で冷却し、MRS寒天培地を用いて希釈平板法で培養し、出現した乳酸菌のコロニー数を計数する。

    ※2 コロニー:生きている微生物が増えて寒天培地につくる菌の集まり。1個の微生物が増殖しているため、サンプル中の菌数を数えるときに利用します。

結果及び考案

図 各温度で15分間加熱処理後に生き残った乳酸菌数

上の図に示したように、いずれの処理区も、温度が上昇するにつれて乳酸菌数が徐々に減少しました。EMX GOLD無添加区では59℃でコロニーが検出されなくなり、死滅したことが確認されました。

一方、EMX GOLD添加区では、無添加区に比べて高い温度でも乳酸菌数が維持され、61℃でも生存が確認でき、63℃のときに検出されなくなりました。以上のことから、この実験設定における乳酸菌の死滅温度が、EMX GOLDを添加することで、59℃から63℃に上昇することが認められました。

栽培の観察

非加熱時及び63℃加熱処理時では、統計的に差は見られませんでしたが、51℃~61℃の各温度において、両処理区間に有意な差が認められました(上図参照)。例えば、EM・XGOLD無添加区では、非加熱時に1ml当たり約100万個いた乳酸菌が57℃の加熱処理で約100個まで減少したのに対し、EM・XGOLD添加区では約10万個が生存していました。この時に生き残った乳酸菌数はEMX GOLD添加区の方が1000倍近く多く、寒天培地の観察においてもコロニー数の差は明らかでした(写真参照)。この結果から、EMX GOLDを添加することにより、高温ストレス下における乳酸菌の生存率が向上することが認められました。

写真 57℃加熱処理時のEMX GOLD無添加区(左)とEMX GOLD添加区(右)における乳酸菌コロニーの様子

今回の試験はEMX GOLDの有る無しによる差のみですから、結果はEMX GOLDの効果によることは明らかです。ヒトの体温は42℃が限界といわれていますが、これは、体温がそれ以上になると、体や酵素を構成するタンパク質が変性してしまうことに由来しており、微生物も同じ理由で個々の菌に限界温度があります。

EMX GOLDの添加により乳酸菌が死滅するまでの温度が4℃近くも上がったという本試験の結果から、菌体内に吸収されたEMX GOLDが、高温ストレスからタンパク質を保護する何らかの作用を、直接あるいは間接的に及ぼしていると考えられます。

EMX GOLDの添加により、乳酸菌の耐熱性が向上する効果が認められました。

Page Top

©2016 EM生活 All rights reserved.
本サイト掲載記事およびイメージの無断転載・使用を禁じます。